【佐々木豊文】1冊10分で読める速読術

※以下抜粋

■p220
 食品添加物は、「健康によい」という理由で入れられているものではありません。

 たとえば保存料は、工場で生産した食品が、遠隔の消費地に運ばれるまで腐敗しないように、あるいは長期保存するために入れるものです。着色料や香料は、食品を新鮮に、美しく見せて、購買意欲をそそるために入れられています。

 つまり食品添加物は、経済活動をはじめとする社会システムを維持するために使われているものであって、「国民全員の食料を確保するためだから、多少毒物が入っていてもお互い我慢しようよ」という発想で使われているのです。

 個人で注意して、できるだけ摂取しないようにする以外、自分を守る方法はありません。

 

■p222
 白砂糖は、消化の過程でカルシウムやビタミンB1を消費してしまいます。食後のデザートにケーキを食べたら、食事をした意味がなくなってしまうといっていいのです。

 また研究によると、角砂糖5分の1程度の少量でも、胃に入ると反射的に胃の蠕動運動を止めてしまうそうです。この反応は「糖反射」と呼ばれ、胃腸がその糖液を消化できるまで薄めるのに、1時間以上かかります。この間、胃の蠕動運動は止まってしまいます。

 さらに私は、砂糖は胃だけでなく、腸の動きも鈍くすると推測しています。というのは、甘いものを多く摂っている人は、便秘がちだからです。

 (中略)私は長年受講生を見てきて、甘い菓子を好き放題に食べながら「速読脳」を開発することは困難だと感じています。

 

■p224
 日本人の85パーセントは、牛乳の主成分である乳糖を消化する酵素(ラクターゼ)を持っていません。大人になったら、赤ちゃんの食べ物であるお乳を消化する酵素を持たないのは、当たり前です。これは、人間以外の哺乳類でも同じことです。ましてや牛乳は、人の乳ではなく、牛の乳であり、人間の身体にそのまま入ると異物でしかないのです。

 (中略)牛乳は、従来いわれているほどの完全食品ではないことを知っておきましょう。鼻づまりや下痢などに心当たりのある人は、それらが解消するまで、牛乳はもちろん、乳成分の含まれるヨーグルトやバター、チーズ、パン、アイスクリームなどの食品を徹底して遠ざけることをおすすめします。自分の身体によい変化が起こるのを実感できるはずです。