【江原啓之】トラウマ あなたが生まれてきた理由

江原啓之】トラウマ あなたが生まれてきた理由(2009/8/25)
※以下抜粋

■p23
 スピリチュアリズムでもっとも大切なのは、「すべての事柄を受け入れていくこと」。

 

■p96
 あなたに対して悪口を言う人がいて、そのことがトラウマになって人間関係が苦手になっているのなら、あなた自身も「悪口を言っていないだろうか?」と振り返るのです。人間は未熟なので、気づかないうちに悪しき言霊を発していることもあります。要するに、人から悪口を言われたときは、自分の行動、言葉などを反省するという学びがあるのです。
 
 もうひとつの考え方として、「悪口を言うほうがみじめ」と知っておくことです。立派な人、幸せな人は、悪口を言ったりはしません。実は、自分の中にコンプレックスが強くある人ほど悪口を言うもの。その人はあなたに、「私ってコンプレックスのかたまりなんです」と自己紹介しているようなものなのです。

 

■p121
 楽をしてお金を得たいという低い波長が、損をするという結果を招くのです。

 

■p154
 外見のトラウマから、恋愛に対して臆病になってしまうことがあります。たとえば、体のアザが原因で、恋人がいても関係を進めることを恐がってしまったり、美人じゃないから恋ができないと悩んでいる人もいました。自分の見た目に自信が持てないと恋愛ができないと思うのかもしれませんが、むしろそういったマイナス思考が、恋を遠ざけてしまっています。

 たとえば、顔に大きなアザがあったとしましょう。それも、自分の学びのために、あえて持って生まれてきているのです。ほんとうにあなたを愛してくれる人なら、たとえあなたがどんなトラウマを抱えていても愛してくれます。外見的なことで嫌われてしまうなら、それはその人がそれまでの相手だったということ。本当の相手なのかどうかを見分けるために、そのアザが備わっているのです。実際、過去にもそうした相談を受けたことがありますが、素晴らしい人に巡り合って幸せになっている例をたくさん見ています。

 すべてではありませんが、前世に起因しているものもなかにはありました。私が視てきたなかでいえば、花魁として生き、華やかにもてはやされた前世ゆえに、本当に愛されるということがどういうことなのかわからないまま人生を終えたという例がありました。そのたましいは、今回の人生ではあえて外見的な課題を持って生まれていたのです。この場合、外見的なことは、「その人が本当の相手かを見極めるための踏み絵」。そこで引いてしまうような人なら、本当の相手ではないと見分けることができるのです。(中略)あなたが生まれてきた理由、それは、見た目などにはこだわらず、心で愛し合える相手と巡り合うためなのです。

 (中略)外見はしょせんこの世にいる間の方便にすぎません。あなたは、周りの人の心やたましいを”本質”から見極められるようになるために、その外見を自分で選んで生まれてきたのです。

 

■p226
 職場は学校とは違い、いくら嫌でも簡単に「やめます」とは言えないところです。それはお金を得るために働いている以上、当然のこと。けれど反対に考えれば、仕事以外では嫌な人とつき合ったり、嫌な思いをするという経験はそうそうできないものです。仕事を通して人間関係を学び、嫌な思いをしながらでも自分を磨こうと志して、あなたは生まれてきたのです。

 たとえば、同僚からいつもバカにされて嫌な思いをし、会社に行くのも嫌になるほどの経験をしたとしましょう。こうしたたましいは、「仕事を通して自己分析する」ことを課題に持って生まれてきています。現世では、人と人は足の引っ張り合い、ねたみ、嫉妬のオンパレードです。バカにされるのも、本当にあなたに至らないところがある場合と、ねたみの裏返しということがあります。ここでの学びは、「なぜバカにされてしまうのか」を分析すること。あなたが生まれてきたのは、「冷静に自分を見つめられるようになる」ためでもあるのです。そこに自分のことしか考えない小我な気持ちがなかったか、周りの空気を読まないような言動をしていなかったか、マイペースすぎはしなかったかと、感情ではなく理性で分析していくことが大事なのです。

 (中略)不思議なもので、たましいのレベルでの理解が進むと、周りに変化が訪れます。あなたに嫌なことを言う同僚がいたなら、その人が転勤になるなど、状況が変わるのです。これまでの相談でもそうした例はたくさん見てきました。自分を見つめることで波長が変われば、相手も変わっていくということです。

 トラウマになってしまうようなつらい経験があると、人はつい感情的になってしまいがちかもしれません。けれども、仕事においても「腹六分」で接することを意識しましょう。悪く言ってくる人がいても、「あの人はああいう人だから」と割り切って、感情的にならなければ、相手も食ってかかってきようがありません。同じ土俵に立ったり、あなたが甘い顔をすると、相手に隙を与えてしまいますが、あなたが凛としていれば、バカにされることはなくなるのです。「ねたまれたらどうしよう」と思っているから、その不安通りになる。「波長の法則」と「カルマの法則」で、想いを向けた方向に現実化してしまうからです。

 その職場を選んだのは、自分の波長で引き合ったから。あなた自身が選んだところです。偶然そこにたどりついた訳ではありません。ですから、たとえ、「仕事をやめたい」と思うほどに嫌なことがあっても、それを招いた責任はあなたにもあります。また、職場での人間関係においても、あなたの蒔いた種(カルマ)はみな自らに返ってくるのです。いつまで悔やんでいても仕方がありません。前世から受け継いだトラウマも含め、仕事において出会う問題は、あなたが自力で乗り越えないかぎり、何度でもやってきます。それが「課題」だからです。

 


■p248
 アトピー性皮膚炎など、皮膚のトラブルをかかえ、「肌がきれいでないことがトラウマなんです」と悩んでいる人が多くいます。私自身もアトピーになったこともあり、かゆみの激しさには苦労しました。そうした肉体的な症状だけでなく、温泉などに行っても人目に触れるのを避けたい気持ちになるなど、メンタル面においてもつらい思いをすることが多いでしょう。

 とくに、アレルギーに関しては、ある意味とても現代的な症状で、この時代に生まれた理由、カルマをもはらんでいる問題です。アトピーをはじめとするアレルギー症状を持っているたましいは、ものすごく過敏で繊細なところを持って生まれてきました。たましいの意欲は旺盛で「生まれてきたい!」と強く望んできたのですが、この現代社会があまりにも荒々しい波長に満ちていて、「なんて生きづらいところなんだろう」と感じてしまっているのです。

 向上心に満ち溢れて生まれてきたのに、目にした現実や社会があまりにも厳しいものだったため、拒絶反応を起こしてしまった、その反応のひとつとして、皮膚などにアレルギー症状が出てしまうのです。すべてがこうしたアレルギー反応とは言い切れませんが、スピリチュアルに見た場合のひとつの傾向です。

 人の心というものをより深く知るために、あなたはこうしたアレルギー症状を持っていると言えます。アトピーに限らず、外見的に症状が出る場合、人からじろじろと見られたり、なかにはあなたに隠れて悪口を言う人がいるかもしれません。そうした”周りの視線”に敏感にならざるを得ない状況にあって、あなたは人一倍、「人の心」というものを知るようになります。人の表と裏の顔、本音と建て前などを嫌というほど見せつけられることと思います。ある意味で、人を知るという学びの集中トレーニングコースを選択して生まれてきたようなもの。とても厳しくつらい学びかもしれませんが、あなたのたましいはその熱心なコースを選んできたのです。

 (中略)あなたは、「生きる」ということの本質に目を向けたいと望んで生まれてきました。現世には確かに目を覆いたくなるような心の荒廃があったり、人々の争いがあったりします。でも、そうしたことからも目をそらさずに、人や社会とかかわりたくて生まれてきた、ということに焦点を当ててみましょう。(中略)外見的なトラウマも、すべてカリキュラム。自分自身が一番学べるように選んできた個性なのです。